緊急停止スイッチでは以下の2種類の緊急停止方法でそれぞれ配線方法が異なります。
真の緊急停止は物理的な電源遮断による緊急停止です。
より安全を選ぶ場合は物理的な電源遮断を選択すると良いでしょう。ただし電源断後の復旧にはしばらく時間がかかります。
ソフトウェアによる緊急停止は直ちに復旧し次の動作を行うことができます。しかし何らかの要因による誤動作、動作不良は絶対にないとは言い切れません。
緊急停止スイッチの側面、底面部に環境に応じて穴を開けることができる箇所があります。
これは下図のようにマイナスドライバーを当ててハンマーで叩くと打ち抜くことができます。
箱の中にはスイッチの接続口があります。1,2のネジを開け締めし側面の接続口に配線を差し込み固定します。
ケーブルの被覆がむかれている部分の長さが短く、スイッチの接続口への差し込みがしづらい場合は、適切な長さまで被覆を剥いて使用してください。
以下を確認しましょう。
なお、AvalonTechにて扱っている緊急停止スイッチは定格10Aとなっています。定格を超えた電流量を流すと過熱や接点溶融の危険性があります。定格の範囲内で使用してください。
下図のように制御基板と電源間にNCタイプの緊急停止スイッチを入れます。
スイッチが押されると物理的に給電が停止します。
これで緊急停止スイッチの配線は完了です。
ソフトウェアによる緊急停止ではスイッチそのものに大きな電流は流れないため、電源用のケーブルを使う必要はありません。
制御基板によって接続方法が異なります。
IOピンに接続する場合はスイッチから伸ばした配線を下図のようにコネクタを制作します。極性はありません。
いずれかのIOピンに緊急停止スイッチから伸ばした配線を接続します。io.inとGNDが緊急停止スイッチに繋がるようにします。
config.gに以下の内容を元に環境に合わせて編集し入力します。
M950 J1 C"^io◯.in" ;プルアップしたio◯ピンをGPIOピン1として設定
M581 P1 T0 S1 R0 ;GPIOピン1を緊急停止にセット(NC:S1、NO:S2)
スイッチが押下後に自動戻りせず押し込まれたままになる種類のスイッチは、緊急停止復旧後に必ずスイッチをひねって押下状態を解除してください。
詳細は公式のドキュメントをご確認ください。
https://docs.duet3d.com/en/User_manual/Connecting_hardware/IO_E_stop
M950、M581の詳細については公式ドキュメントをご確認ください。
https://docs.duet3d.com/en/User_manual/Reference/Gcodes
ここではAvalonTechにて扱っているNCタイプのスイッチである緊急停止スイッチを対象に説明します。
NOタイプのスイッチの場合、一部設定が異なりますので公式ドキュメントをご参照ください。
CNC xPRO v5の Estop/Door部にスイッチの電極から伸ばした線を接続します。極性はありません。
出荷初期状態では緊急停止がNOタイプのスイッチ用のファームウェアとなっているため、ファームウェアの変更が必要となります。
なおNOタイプのスイッチを用意される場合はファームウェアを変更する必要はありません。
https://github.com/Spark-Concepts/xPro-V5/wiki/Checking_firmware_and_upgrading
NCタイプのスイッチを使う場合は基板上のジャンパを切り替える必要があります。
CNC xPRO v5の上蓋を開けて基板が見えるようにします。
下図の①、②の部分に黒いジャンパがついています。
①:E-stop Enabled、②:5V 側に挿さるように挿し替えます。
緊急停止スイッチを押下すると、直ちに移動動作を停止します。
またCNCjs上ではドア
というアラームが発生します。
これは緊急停止と安全ドアの停止設定が同じための表記であり、異常ではありません。
非常停止を解除するには緊急停止スイッチの押下状態を解除し、CNCjsのリセットボタンを押します。