XYZプローブは刃物に取り付けるクリップと、刃物をタッチさせるタッチプレートの2つから構成されています。
XYZプローブでは刃物とタッチプレート間が接触した時に電気的に導通することを利用し、タッチした位置の検出を行います。

XYZプローブはZプローブと異なる点は材料の角部に設置しプローブを行うことで、Zだけでなく材料の角にXYZのワーク原点を設定できる点です。
| プローブ種類 | 写真 | 特徴 | ワーク原点設定 |
|---|---|---|---|
| Zプローブ | ![]() |
平面のある材料やテーブルの上に載せて使用する。 タッチした際にZ方向の原点位置を決める。 |
XY:ユーザーによる手動設定 Z:プローブによる設定 |
| XYZプローブ | ![]() |
材料やテーブルの直角部に載せて使用する。 何段階かに分けてXYZ各方向からタッチすることで、XYZプローブを載せた角部をXYZ方向の原点位置として設定する。 |
XYZ:プローブによる設定 |
配布しているデフォルトのconfigではIO5をZプローブの入力に使用する設定としています。
このため、下記図のようにIO5のinとGNDをそれぞれタッチプレートと刃物に接続します。
プローブに使用するIO端子を変更するにはconfig.gの
M558 P5 C"!io◯.in"の行を変更してください。
IO5はDuet3 Mainboard 6HCとDuet3 Mini5+でコネクタ形状が異なります。
Duet3 6HCでは5ピン、Duet3 Mini5+では3ピンの端子となっています。

また、Duet基板のIO端子接続する場合はコネクタを作成する必要があります。
リミットスイッチ用のケーブルと配列は同じとなります。
コネクタ部作成済みの商品もございます。

参考:
https://docs.duet3d.com/en/User_manual/Connecting_hardware/Z_probe_connecting
側面にPROBE端子があります。クリップをGND、タッチプレートをSIGに接続します。

GNDとSIGは逆でもほとんど動作しますが、誤動作する報告がありますのでご注意ください。
以下の順で動作を確認してみましょう。
configにてプローブの設定が行われている場合、WEBUI上にプローブの検出状態が表示されるようになります。
タッチすると表示が変化します。
下記画像では1000と表示されている場合がタッチを検出している状態です。

本体側面部にプローブの状態を示すインジケータがあります。

(from: https://github.com/Spark-Concepts/xPro-V5/wiki/Side_Panel#probe-input )
タッチプレートの置き方によってXY軸の方向とタッチプレートの当たる面が変わります。
| X | Y | Z |
|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |

もし測定中にタッチプレートが動いてしまうようであればテープなどで動かないように固定します。

下記マクロをダウンロードし、DuetWebControlのマクロ画面にアップロードします。
刃物が動きタッチプレートに当たる方向に合わせて使用するマクロが異なります。
| 説明番号 | 刃物がプレート側面に当たる方向 | ファイル |
|---|---|---|
| 1 | ①X-、Y+方向 | xyz_probe_xminus_yplus.g |
| 2 | ②X+、Y-方向 | xyz_probe_xplus_yminus.g |
| 3 | ③X+、Y+方向 | xyz_probe_xplus_yplus.g |
| 4 | ④X-、Y-方向 | xyz_probe_xminus_yminus.g |

アップロードしたファイルを右クリックしてファイルを編集を選択すると編集モードに入ることができます。
ここでいくつか設定値を使っている環境に合わせて変更します。
| 設定値 | 意味 |
|---|---|
| ENDMILL_DIAMETER | エンドミルの直径値 |
| PROBE_BLOCK_Z | タッチプレートのZ方向の厚み |
| PROBE_BLOCK_Y | タッチプレートのY方向の厚み |
| PROBE_BLOCK_X | タッチプレートのX方向の厚み |

エンドミルの先がタッチプレートの中央付近、かつZはタッチプレートの上面から25mm以内にくるように移動しておきます。

その後、使用するマクロボタンを押します。

マクロ完了後、ワーク座標XYZがそれぞれ0の点に移動させると、タッチプレートを置いていた角の上にエンドミルの先端が当たっており材料の角にワーク原点を置くことができたことを確認できます。

実行するときはZ軸の位置がテーブルより十分に高いこと、リトラクションの距離分は上昇する余裕がある状態で使用してください。